スタッフ紹介

医師名
専門分野
出身大学
専門医資格
脳神経内科医長
渡邊 彰弘
脳卒中、脳神経血管内治療
出身大学
大阪大学医学部卒
総合内科専門医、神経内科専門医、脳卒中専門医、脳神経血管内治療専門医
脳神経内科医師
渡邊 光太郎
脳卒中、神経内科
出身大学
大阪医科大学(現 大阪医科薬科大学)医学部卒
総合内科専門医、脳卒中専門医
脳神経内科医師
三輪 隆志
神経内科全般、神経変性疾患
出身大学
金沢大学医学部医学科
日本内科学会認定内科医
日本神経学会認定神経内科専門医
脳神経内科医師
光吉 礼人
脳神経内科全般
出身大学
大阪大学医学部
非常勤脳神経内科医師
狭間 敬憲
神経内科全般、神経難病
出身大学
大阪大学医学部卒
日本神経学会認定神経内科専門医
招聘医師
多田 智
神経内科全般、神経生理、神経難病
出身大学
大阪大学医学部卒
日本神経学会認定神経内科専門医、日本臨床神経生理学会専門医

診療科の特色(脳血管内科)

脳神経内科は脳血管障害に軸足を置きながら、神経救急(意識障害・頭痛・めまいなど)、神経疾患(パーキンソン病・ギランバレー症候群など)幅広い守備範囲で診療を行っています。脳卒中は急性疾患のため早期の診断と治療開始が肝心であり、脳神経外科と協力し「脳卒中センター」として24時間体制で急性期脳卒中の受け入れに取り組んでいます。特に、超急性期脳梗塞の治療として、tPA静注療法や血栓回収治療に積極的に取り組んでいます。その他の血管内治療(頸動脈ステント留置術、脳動脈瘤コイル塞栓術など)も当科で施行しております。
また、神経内科領域では、パーキンソン病の教育入院、薬物調整入院、CIDPに対する免疫グロブリン大量療法なども行っております。筋委縮性側索硬化症(ALS)、多系統萎縮症(MSA)、進行性核上性麻痺(PSP)、大脳皮質基底核変性症(CBD)をはじめとした難病の在宅医療への導入の目的入院も行っております(詳細は神経内科ホームページをご参照ください)。

診療科の特色(神経内科)

外来診療

令和2年度から、非常勤医師1名、招聘医師1名で月曜から金曜まで毎日1診で外来を実施しています。平成28年度までは、延べ外来患者数は月平均40名でしたが、毎日外来を実施するようになった平成29年度は月平均189名、平成30年度は月平均310名、令和元年度は月平均350名と増加してきました。令和2年度は、新型コロナの影響で若干減少しましたが、令和3年度上半期(4月から9月)は月平均327名と再増加してまいりました。内訳はパーキンソン病や進行性核上性麻痺、多系統萎縮症などの神経難病と認知症が多いのですが、神経救急以外の疾患のほぼすべての疾患が受診されるようになりました。神経救急は、院内標榜の脳神経内科に神経内科に同じく属する脳血管内科の担当で実施しております。  

さらに、国の難病対策事業による 指定難病患者数もパーキンソン病や進行性核上性麻痺を中心に増加してきました。特にパーキンソン病患者は実患者数200名以上となり、難病の拠点病院としての機能を果たすことに矜持を感じますとともに責任を痛感しております。また、特殊検査の針筋電図、神経伝導検査を日本神経生理学会の専門医を招聘し、週1回水曜日に実施し、筋疾患や末梢神経疾患の診断を行っております。今後も南河内地域での神経内科のニーズの多さに応えるべく日々努力してまいります。

入院診療

入院診療は、脳血管内科、脳神経外科の先生方のご協力を得て、実施してきました。平成29年度の延べ入院患者数(大部分新規入院患者です)は95名で、平成30年度は123名、令和元年度は若干減少し92名(内訳はパーキンソン病29名、筋萎縮性側索硬化症11名、脊髄小脳変性症4名、多系統萎縮症・進行性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症などのパーキンソン症候群11名、アルツハイマー病やレビー小体型認知症などの認知性疾患3名、CIDP4名、GBS3名、その他重症筋無力症2名、筋ジストロフィーなどの筋疾患などと多彩)で、上記の扱う疾患をほぼ網羅しておりました。退院後は大部分の患者様が自宅で療養されておられます。  

平成30年11月に、当院が、国の難病対策事業の一つのである難病支援のための府域に12ある難病拠点病院の一つに認定されました。実施主体が大阪府ですが、図1.に示します介護と医療の連携事業が開始され、かかりつけ医の皆さんと、当院の医師、看護師さん、福祉及び保健関連の皆さんで、在宅訪問による医療支援を実施しております。平成2年度からの入院診療は、神経内科医が、非常勤になりましたので、実績を含め、脳血管内科の項をご覧ください。

当科の特色

超高齢社会となり、高齢を危険因子とする脳神経内科医が担当する神経疾患は増加する一方です。平成29年1月から常勤医による神経内科開設の運びとなりましたが、外来患者は著明な増加傾向があり、当地域における神経内科のニーズの大きさは、証明されました。超高齢化の進んだ現代において、医療の提供システムは地域連携の充実、すなわち地域の「かかりつけ医」と専門病院の医師、さらには、福祉、保健との連携による供給が必須となって来ました。神経内科の医療提供の基本は、従来から地域連携に基づく医療を実施してきておりさらなる連携システムの充実を目指します。神経内科で扱うことの多い難病は、昭和47年から厚生省の難病対策事業での支援が始まりましたが、平成27年1月から難病法に基づく支援が実施され、当院も、平成30年11月1日に大阪府域の12の難病拠点病院の一施設に認定されました。図2.に示しますような大阪府の難病支援の施策に協力しながら、皆様方を支援させていただきます。南河内地域における神経難病の拠点病院を目指し、医療従事者の皆様方との紹介、逆紹介を中心に、患者様本位の心のこもった、安心と安全な医療を提供する所存でございます。

主な診療内容・取扱い疾患(脳血管内科)

脳梗塞の超急性期治療

脳梗塞は「脳血管が詰まることにより、脳組織への血流が途絶えて、酸素や栄養分が不足した脳組織が壊死する病気」です。かつ、脳組織が非常に脆弱なため、血流が途絶えてしまうと分単位で脳梗塞が拡大してきます。そのため、発症からごく早いタイミングに詰まった血栓を溶かして(取り除いて)血流を再開させることができれば、症状の改善が期待できます。

tPA静注療法

tPAは血栓を溶かす点滴の薬であり、日本では2005年に認可されて現在では標準治療として認められています。認可当初は発症から3時間以内に、現在では発症から4.5時間以内が治療開始の制限時間とされています。

血栓回収治療

中大脳動脈主管部閉塞や内頚動脈閉塞などのtPAで溶けにくい大きな血栓についても、カテーテル治療により詰まった血栓を取り除ける場合があります。特に2014年に認可されたステント型血栓回収器具が登場してから良好な再開通が得られるケースが増えてきており、現在ではガイドラインに記載される標準治療と認められています。ただし、tPA静注療法も血栓回収治療も出血などのリスクを伴う治療であり、有効性が高いと見込まれる患者様を慎重に見極めたうえで行っています。

最近では年間20件程度のtPA静注療法、ほぼ同数の血栓回収療法を行っています。

Acute Stroke Team

いずれの治療も時間との勝負になります。そのため、当院では2014年から院内でAcute Stroke Team(AST)という多職種からなるチームを結成して、治療時間の短縮を目指して取り組んでいます。その結果、来院からtPA開始時間の短縮が達成されています。

また、市民講座、救急隊との勉強会、周辺医療施設への連携など、脳梗塞の発症から来院までの時間短縮を目指した取り組みも行っています。

主な診療内容・取扱い疾患(神経内科)

当科で扱う主な疾患

日本神経学会では2019年度から標榜名が神経内科から脳神経内科に変更されました。私共の病院でも、2020年4月から、院内標榜ではありますが、脳神経内科を設置し、神経内科と脳血管内科でそれぞれ担当するようになりました。脳神経内科では、脳、脊髄、末梢神経、筋肉などの神経系の障害を内科的に診断し治療します。頭痛、めまい、しびれ、物忘れ(認知症)、などのcommon diseaseから、てんかん、脳梗塞や脳炎などの神経救急、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症などの変性疾患、多発性硬化症や視神経脊髄炎などの脱髄疾患、ギラン・バレー症候群や慢性炎症性脱髄性多発性根神経炎などの自己免疫性末梢神経障害、重症筋無力症や筋ジストロフィーなどの筋疾患に至るまで多岐に渡ります。

パーキンソン病に対する教育、抗パーキンソン病剤導入開始目的入院

パーキンソン病は筋固縮、無動、振戦、姿勢反射異常などの運動徴候とレム睡眠行動異常症、うつ症状などの非運動徴候など多彩な神経徴候を呈する神経変性疾患で、神経内科で扱う疾患ではアルツハイマー病に次いで多い変性疾患です。治療の主役はご本人であり、私共は、進行のスピードを速める治療だけはしないよう心掛けております。治療の第一歩は疾患を理解していただくことが重要であり、発症早期に約7日間入院していただき、医療従事者と一緒に勉強していただきます。そして、L-dopaなど必要な薬を、副作用が起こらないように十分に注意しながら開始いたします。抗パーキンソン剤の導入後は、かかりつけ医の先生と共に、外来でfollowいたします。

慢性炎症性脱髄性多発性根神経炎に対する外来免疫グロブリン大量維持療法

慢性炎症性脱髄性多発神経炎(chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy: CIDP)とは、2ヶ月以上にわたり進行性または再発性の経過で、四肢の筋力低下やしびれ感をきたす末梢神経の疾患(神経炎)です。典型的な症状としては、左右対称性に腕が上がらなくなる、握力が低下して物をうまくつかめなくなる、などが挙げられます。また手足のしびれ感やピリピリするなどの違和感を認めることがあります。CIDPを発症する原因は現在もなお不明ですが、末梢神経に対する免疫異常により、神経線維を覆う膜構造(ミエリン)が破壊されることでいろいろな症状が出現すると考えられています(難病情報センターホームページより)。免疫グロブリン大量療法(筋力低下改善療法)が有効であった患者様への、外来での維持療法が新たに保険診療で可能となりました。現在実施しておりますので、ご相談ください。また、最近では、在宅でのSCIG(経皮的免疫グロブリン大量療法)の導入入院も実施しております。

多系統萎縮症などの神経難病の在宅医療への導入目的入院

多系統萎縮症、進行性核上性麻痺、皮質基底核変性症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)など神経難病は、かかりつけ医、専門病院の専門医、訪問看護ステーションの看護師、地域の保健師、介護士、などの医療、保健、福祉の協働で診る、すなわち在宅医療が診療の中心になります。南河内地域の上記患者様への在宅医療導入やALS患者様のラジカット療法導入目的の入院医療を実施しています。退院後は、外来でのfollowに加え、図1.で示します訪問支援でもfollowさせていただきます。

スモン診療

令和3年11月現在、指定難病は338疾病ありますが、この日本独特のシステムは、スモン患者様にはお気の毒ですが、昭和30年から40年初めにかけて発症した、キノホルムの薬害であるスモン病が大きくかかわっています。詳細は略しますが、昭和47年に難病対策要綱を時の厚生省は策定し、日本の難病支援が開始されました。私も長年厚労省のスモンに関する調査研究班の班員として、スモン病患者様の診療にあたっています。風化防止に努め、スモン医療に努力いたします、相談事はなんでも受けていますので、ご連絡ください。

脳神経内科医の地域での社会貢献(表1.)

神経内科専門医の、地域での使命のひとつに市民の皆様への教育活動があると考えております。令和元年度は、大阪南医療センターと皆様方の地域の会との共催で、1回/月のペースで講演会を実施させていただきました。令和2年度、令和3年度は、新型コロナ感染症により、講演活動は実施不可能でしたが、何とかWebを中心に、表1.に示します講演会を実施いたしました。神経難病のお話が中心ですが、皆様方の地域療養支援に少しでもお役に立てればと思っています。どこにでも出かけて行きますので、どんどんお申し出ください、お待ちしております。

図1.
図2.(大阪府のホームページから許可を得て引用)
表1.神経内科の社会貢献 令和元年度(平成31年4月1日~令和2年3月31日)

診療実績(脳血管内科)

疾患群 2017 2018 2019 2020
脳梗塞・TIA・脳出血など 218 213 253 241
髄膜炎・脳炎他 3 7 5 12
ギランバレー・CIDPなど 17 13 3 18
末梢神経疾患 3 7 10 4
変性疾患(パーキンソン病など) 68 69 45 56
認知症疾患 7 12 12 9
機能性疾患(頭痛・てんかんなど) 31 27 37 38
自律神経疾患・脊髄・腫瘍性疾患 22 32 41 8
内科疾患に伴うもの(代謝性疾患) 5 5 3 2
非神経内科疾患 40 31 65 33
合計 414 416 474 421

(入院後の転科・転棟を含む)

入院患者 脳神経内科 2017年度 2018度 2019度 2020度
通常入院 169 132 189 138
緊急入院 190 187 224 200
神経内科 通常入院 54 96 59 39
緊急入院 0 1 2 0
外来患者 脳神経内科 総数 4841 4798 5405 4640
初診 360 377 366 318
神経内科 総数 2262 3725 4164 3849
初診 232 245 214 199
tPA症例数 18 9 13 8
脳血管内治療数 23 13 16 17

診療実績(神経内科)

外来患者数(令和3年4月から10月、表2.)

超高齢社会では、専門病院とかかりつけ医との協働で看るシステムが重要と考え、かかりつけ医を作ることを勧めています。令和3年8月31日時点の、一診察医の実外来患者474名(パーキンソン病198名、進行性核上性麻痺22名などを含む)のかかりつけ医(183名)の地域分布(図3.)

入院診療

神経内科の外来患者様が入院後は、脳血管内科への入院になりますので、入院診療は脳血管内科の項をご覧ください。

TOPICS

2025年4月より、脳血管内科と神経内科を統合し、脳神経内科と致しました

診療内容は以前と変わらず、スムーズな医療の連携をつづけて行きたいと考えております。

脳神経内科を初めて受診される方へのお知らせ

脳神経内科では、これまで初診の患者様につきましては、紹介状の有無に関わらず診療させて頂いておりましたが、外来患者数増加に伴う待ち時間の解消のため、令和7年4月からは、「紹介状を持参された方のみ」を対象とさせて頂きます。ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。受診の際には、必ず他の医療機関からの紹介状をお持ちください。

見学、研修希望の学生さん・研修医の皆さんへ

当科は、日本脳卒中学会教育施設、日本神経学会教育施設、日本認知症学会教育施設として認定されています。脳卒中に軸足を置きながら、髄膜炎・ギランバレー症候群・パーキンソン病・認知症疾患などの神経疾患の診療も経験を積むことが可能です。特に脳血管内治療については脳内科がイニシアチブを持って診療を行っているため、希望者には積極的に参加していただくことが可能です。また、脳外科とも垣根が低く関連分野に興味がある場合は随時診察が可能です。コメディカルも非常に協力的で大変仕事がしやすい病院です。神経内科・脳神経内科ともに最初はとっつきにくい印象をお持ちの方が多いとは思いますが、時間とともに面白さ、奥深さがわかってくると思います。少しでも興味のある方は、ぜひ見学にきてください。

未診断疾患イニシアチブ Initiative on Rare and Undiagnosed Diseases(IRUD) :

大阪大学神経内科、遺伝子診療部に依頼し、遺伝性神経難病を中心に、遺伝学的検査を実施しております。筋ジストロフィーの異常遺伝子の検索や脊髄小脳変性、パーキンソン病などの遺伝学的検査を実施しております。最近では遺伝性アミロイドニューロパチーの解析後の、定期的な治療薬の静脈注射を、当院の外来で、実施しております。

片頭痛

CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチドという物質)は頭の硬膜や三叉神経にあり、片頭痛発作時の血管拡張や炎症反応の直接の原因とされています。このCGRPの働きをブロックすることで、発作を減らすことを目的とした抗CGRP抗体薬や、CGRP受容体阻害剤の皮下注射による、片頭痛の予防が可能な時代になりました。いわゆる、片頭痛治療のパラダイムシフトですが、当院の外来でも実施しております。

神経難病の就労支援

難病法が、平成27年1月に制定され、難病対策方針の中心の一つが、公平性及び公共性になりました。それまでは、在宅人工呼吸器療養患者様などの重症患者様の支援が中心でしたが、制定以後は、それらの患者様支援に加え、就学や就労支援も中心支援事項となりました。パーキンソン病患者様を中心に、当院の難病関連のMSWが中心となり、実施していますので、お申し出ください。