部門の特色
当栄養管理室では、患者様の病状に適した食事を医師の指示のもと、安心して喜んで食べていただけるような食事のご提供と、栄養食事指導を通じた各種疾病の食事療法により皆様の健康をサポートしたいと考えております。
主な業務と実績
入院中の食事について
入院時食事療養承認施設です
- 入院時食事療養(1)の基準施設です。
- 管理栄養士による食事療養が行われています。
- 適時適温の食事提供を実施しています。
お食事の提供
一般食及び特別食を実施しています。 患者様の病状に応じて、エネルギー・たんぱく質・脂質・塩分等の調整食やアレルギー食品除去食を実施。また嚥下・摂食障害のある患者様にはキザミ食、トロミ食等の形態調整食も提供しております。 また、治療等により食欲が低下している患者様にはレインボー食、産後のお母さんには退院前に祝い膳の提供も行っております。
1)適温給食
当院では、夏には涼を感じる冷たい料理を、冬には湯気の立つ温かい料理をお出しできるよう温冷配膳車を導入し、患者様に適温で食事を召し上がっていただくよう配慮しております。 また、食事を載せるトレー(お盆)は、中央部に仕切があった従来品を改め新しく仕切の無いフラットトレーを採用しております。食器の移動が自由にでき、食器全体が見やすく手が届きやすくなったと患者様に好評です。
2)選択メニュー
入院患者様へのサービスの一環として、週に3回水・木・金曜日の昼食と夕食に選択食を実施しています。選択できる対象は、普通食と妊産婦食喫食の方で、昼食と夕食についてそれぞれ2種類のメニューから選ぶことができます。
3)レインボー食
目的
化学療法、放射線療法などの治療により、食欲が低下した患者様に少しでも多く食べていただけるよう、ご要望の多かったメニューの中から、その時の体調・嗜好に合わせて好きな食事が選べるように配慮しました。
栄養量は、全量摂取で普通食の約6割となります。 毎日の昼、夕食の選択が可能です。 ※下記のメニュー画像をクリックするとPDFで拡大表示します。
附則
この食事を選んでいただいても患者様には入院時食事療養費(食費)以外の特別な負担はございません。
<なぜ、レインボー食というの?>
雨上がりの空に明るい虹がかかるように化学療法等の治療に伴う苦痛を少しでも癒せるような食事を提供していきたいと思い、栄養管理室一同、心をこめて調理しています。
4)祝い膳
当院でご出産されたお母さんに、「祝い膳」をお出しします。「祝い膳」は、病院の治療食の考えとは別に、新しい命の誕生をお祝いして健康なお母さんに喜んでいただけるよう、メニューはもとより食器にもこだわってお出しします。お母さんが出産されたのち、退院されるまでの間に希望される日の夕食にお出しします。「祝い膳」は授乳に必要なビタミン・ミネラル・タンパク質を豊富に、バランスよく体に優しいメニューにしました。お祝いカードとともにお届けします。
5)リハサポート食
高齢者でとりわけ周術期の栄養管理が必要な患者様を対象に、たんぱく質を強化した食種となっています。
TOPICS
栄養食事指導のご案内
医師の指示に基づき、個別指導と集団指導を外来患者様・入院患者様に実施しています。患者様の日常の食生活、食習慣をお聴きし、病状に応じた栄養食事指導をさせていただきます。
曜日 | 月~金 |
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時間 | 9:30~14:30(応相談) ※1人30分程度 |
場所 | 栄養相談室(外来1階)・病棟 |
1)個人栄養指導
外来・入院とも、全て予約制となっています。
2)集団栄養指導
糖尿病教室
毎週火曜日 午後2:00~約1時間
産褥集団指導
毎週月・木曜 午後2:00~約30分
食事のバランスを整えるには・・・
- 主食・副菜・主菜を毎食そろえましょう
- 色鮮やかな見た目を心がけ、いろいろな食品を組み合わせましょう
- 野菜や魚は旬のものを利用し、季節感を楽しみましょう
☆1日に必要な栄養量は、病状や合併症の有無など個人差があります。
☆飲み込みづらい方の食事や、栄養補助食品の利用についてなども、ご相談ください。
部門の体制
チーム医療における栄養管理について
1)栄養管理計画
当院では入院された患者様の栄養状態を医療従事者が共同で評価し、入院患者様ごとの栄養管理をおこなうため、栄養管理計画書を作成しています。
2)NST(栄養サポートチーム)
当院では、入院患者様の栄養管理、栄養治療を行うため、医師をはじめとする医療スタッフが栄養管理専門のチームとなって活動を行っています。毎週のNSTカンファレンスでは栄養治療が必要な患者様についてカンファレンスを行い、最適な栄養治療が提供できるよう話し合っています。また医療スタッフを対象に栄養管理・栄養治療について定期的に勉強会を開催しています。
3)褥そう対策チーム
褥そうの予防には、骨突起部の圧迫の回避と除圧、栄養管理、基礎疾患の管理の三つが特に重要です。 栄養管理は、蛋白、特にアルブミンをはじめとしてミネラルやビタミンを確保することが重要です。 当院では、褥そう回診としも医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士が病室訪問を行っています。
4)糖尿病チームカンファレンス
内科(糖尿)を中心とし、医師,看護師、薬剤師、検査技師、理学療法士、管理栄養士が月に1回カンファレンスを行い、情報交換を行っています。
5)糖尿病透析予防チーム
外来に通院する糖尿病患者様に対し、医師、管理栄養士が連携して「透析予防チーム」を編成し、重点的な医学管理を行うことで透析移行への予防に取り組んでいます。
6)緩和ケアサポートチーム
がん患者様・ご家族を中心に、主治医・病棟看護師と連携し、専門の医師や看護師、薬剤師、臨床心理士、管理栄養士、理学療法士、医療ソーシャルワーカーがチームとなって、様々な苦痛な身体症状への専門的な対処や、気持ちのつらさを和らげる治療やケアを行っています。
7)リウマチ・リハ栄養チーム
周術期の患者様を中心に適切な栄養管理を行うため、医師を始め看護師・理学療法士・作業療法士・管理栄養士が連携し、カンファレンスや勉強会を実施し周術期栄養管理やサルコペニア予防について取り組んでいます。
8)摂食嚥下口腔ケアサポートチーム
医師、歯科医師、言語聴覚士、薬剤師、管理栄養士が連携し、飲み込む力や食べる機能が低下した患者様のサポートを行います。
患者様1人1人を評価し安全な形態での食事を提供することで、飲み込む・食べる機能の維持・改善に努めています。
9)認知症ケアチーム(仮)
医師、看護師、薬剤師、臨床心理士、管理栄養士、ソーシャルワーカーで構成され、認知症症状が治療の妨げにならないようサポートするチームです。
認知症は病状の進行に伴い、食事摂取量の減少や意図せぬ体重減少など、栄養・食事の面で様々な問題が生じることがあるため、カンファレンスを通じて他職種間で情報を共有し、1人1人に合った食支援ができるよう取り組んでいます。