別研究報告(症例報告除く)

呼吸器腫瘍内科

  1. 関節リウマチ合併進行肺がんに対する免疫チェックポイント阻害薬の安全性および有効性の検討 近年、悪性黒色腫や肺がんや胃がん、腎細胞がんなど各種進行がんに対する免疫チェックポイント阻害薬の有効性が報告され1st lineから標準治療として一般的に用いられている.しかしながら、関節リウマチ含め自己免疫疾患を合併する患者の場合、免疫チェックポイント阻害薬に伴う免疫関連有害事象の増悪(Flare)の可能性があることから、各種進行がんに対しての治験・臨床試験では自己免疫疾患合併症例はほぼ除外されており関節リウマチを含め自己免疫疾患合併進行がん患者の有効性および安全性は不明である。このため、実臨床における, 関節リウマチ合併進行肺がん患者に対する免疫チェックポイント阻害薬(特にPD-1/PD-L1阻害薬)の安全性および有効性に関して明らかにすることを目的とした試験を開始した。現在症例集積中。
  2. 関節リウマチ合併進行がんに対する免疫チェックポイント阻害薬の安全性の検討 1試験と同様であるが、ICIは複数の科で使用されており、臓器関係なく膠原病合併患者における安全性の確認は重要な研究テーマとなる。本試験では当院でICI使用している科における関節リウマチ合併がんでの安全性について検討した。本試験結果は、2020年度の臨床腫瘍学会にて口演(Safety of immune checkpoint inhibitors in patients with advanced malignancy complicated with rheumatoid arthritis 発表者:呼吸器腫瘍内科 工藤)として発表を行っている。

共同研究

呼吸器腫瘍内科

  1. 自己免疫疾患合併非小細胞肺がんにおける免疫チェックポイント阻害剤の安全性と有効性を検討する多施設後方視的研究(NEJ-047試験)
  2. 小細胞肺癌の腫瘍微小免疫環境についての後ろ向き観察研究
  3. 抗PD-1/PD-L1抗体と細胞障害性抗がん剤を併用し た非小細胞肺癌において遺伝子発現免疫プロファイ ルと治療効果の関連性を検討する後向き観察研究
  4. 肺がんにおける免疫チェックポイント阻害薬に関する第III相試験(NHO P.I 名古屋医療センター)
  5. 肺がんにおけるEGFR遺伝子変異Ex21陽性症例に対する新規治療第III相試験(WJOG:西日本がん研究機構 P.I 近畿大学腫瘍内科)

乳腺外科

  1. HER2陽性乳癌に対するNabpaclitaxel+Pertuzumab+Trastuzumab followed by Anthracycline based regimen併用術前化学療法臨床 第Ⅱ相試験

消化器科

  1. 高齢者における早期大腸腺癌に対する内視鏡的粘膜 下層剥離術の長期成績:多施設共同後ろ向きコホート 研究