(目 的)

第1条

  1. この規程は、独立行政法人国立病院機構大阪南医療センターの職員が行う人間を直接対象とした臨床研究又は疫学研究(以下「臨床研究等」という。)において、ヘルシンキ宣言(1975年東京改訂・1983年ベニス修正)の主旨にそった倫理的配慮について、適正な推進が行われることを目的とする。
  2. この規程に定めのない事項については、「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針(平成16年文部科学省・厚生労働省・経済産業省告示第1号(平成17年6月29日一部改正)」、「疫学研究に関する倫理指針(平成16年文部科学省・厚生労働省告示第1号(平成17年6月29日一部改正)」及び「臨床研究に関する倫理指針(平成16年厚生労働省告示第459号)」(以下「倫理指針」という。)に適合しているか倫理的観点から審査する。

(対 象)

第2条

  1. 独立行政法人国立病院機構大阪南医療センターの職員(以下「職員」という。)が行う臨床研究等に関し、職員から申請された臨床研究等の実施計画及び成果の出版公表予定の内容(以下「実施計画等」という。)を審査の対象とする。
  2. 臨床における倫理的な問題に関しては、別に定める臨床倫理検討部会で検討する

(委員会)

第3条

  1. 前条の審査を行う為、独立行政法人国立病院機構大阪南医療センターに倫理審査委員会(以下「委員会」という。)を置く。

(委員会の構成)

第4条

  1. 委員会は次の者をもって構成する。
    1) 副院長、統括診療部長、臨床研究部長、事務部長、看護部長、管理課長
    2) 職員以外の学識経験者 複数名(原則3名以上とする。)
    3) 委員会は男女両性で構成する。
  2. 前項2号の委員は、独立行政法人国立病院機構大阪南医療センター院長(以下「院長」という。)が委嘱する。
  3. 委員の任期は2年(第1項1号の委員の任期は在任期間とする。)とし、再任をさまたげない。 ただし、委員に欠員を生じたときは、これを補充し当該委員の任期は前任者の残任期間とする。
  4. 委員会に委員長及び副委員長を置き、委員長は副院長、副委員長は臨床研究部長をもってあてる。
  5. 委員長に事故あるときは、副委員長が委員長の職務を代行する。

(委員会の任務)

第5条

  1. 委員会は、本規程の対象となる事項に関し、定められた手続きを経た申請に対し、倫理的観点から審査する。 審査を行うに当たっては、特に次の各号に掲げる観点に留意しなければならない。
    1) 研究等の対象となる個人の尊厳、人権の尊重。
    2) 研究等の対象となる個人に理解を求め同意を得る方法。
    3) 研究等によって生じ得る個人への影響と予測される医学上の貢献。

(議 事)

第6条

  1. 委員長は、委員会を招集し議長となる。
  2. 委員会は、委員の過半数の出席がなければ議事を開くことが出来ない。 ただし、審査が急を要し、かつ事例に基づいて審査結果が明確に推定できるものは、委員長が判定し事後委員会に報告して承認を得ることができる。
  3. 委員会は、審査にあたって申請者の出席を求め、申請内容等の説明を受け討議に加えることが出来る。 ただし、申請者は審査の判定に加えることは出来ない。
  4. 審査の判定は、出席委員全員の合意を原則とする。 ただし、委員長が必要と認める場合は、無記名投票により多数決をもって判定することができる。また、委員が申請者である場合はその委員は審査の判定に加えることは出来ない。
  5. 判定は、次の各号に掲げる表示による。
    1) 承 認
    2) 条件付承認
    3) 不承認
    3) 非該当
  6. 委員会の議事経過は記録し保存するものとする。 なお、委員会規程、委員会委員及び審議概要(申請者、研究課題、研究要旨、判定結果)については、原則として病院ホームページ上に公開するものとする。
  7. 委員会は原則、年4回、四半期毎に開催する。 ただし、委員長が必要と認める場合は随時に開催することができる。

(迅速審査)

第7条

  1. 倫理審査委員会において審査する疫学研究の申請案件について、次に該当する事項については迅速審査を行うことができる。
    1) 他の研究機関と共同して実施される研究であって、既に当該研究の全体について共同研究機関において倫理審査委員会の審査を受け、その実施について適当である旨の意見を得ている場合の審査
    2) 研究計画書の軽微な変更に関する審査
    3) 侵襲を伴わない研究であって介入を行わないものに関する審査
    4) 軽微な侵襲を伴う研究であって介入を行わないものに関する審査
  2. 迅速審査は、倫理審査委員会委員長・副委員長及び統括診療部長で行う。
  3. 迅速審査は、倫理審査委員会に代わって審議し、承認を与えることができる。この場合において、その結果を次回開催の倫理審査委員会に報告するものとする。なお、重大又は明らかに倫理的検討を要するものについては、倫理審査委員会で審査するものとする。
  4. 迅速審査の承認に係る決定は、第2項の全員一致を原則とする。

(審査の申請)

第8条

  1. 審査を申請しようとする者は、実施計画審査申請書(様式1)または、出版公表計画審査申請書(様式2)に必要事項を記入し、委員長に提出しなければならない。
  2. 審査を申請しようとする者は、第1項に定める申請書のほか、審議概要書(別紙)を作成のうえ併せて委員長に提出するものとする。

(判定の報告・通知)

第9条

  1. 委員長は審査終了後速やかに、その判定結果を院長に報告しなければならない。
  2. 院長は、委員会の判定結果に従い、病院における臨床研究等の実施の許可又は不許可を決定するものとし、審査結果通知書(様式3)をもって申請者に通知しなければならない。
  3. 前項の通知にあたって、第6条第5項2号の表示の場合にはその条件を、同項3号及び4号の場合には、その理由をそれぞれ付記しなければならない。

(実施計画等の変更)

第10条

  1. 申請者は、第6条第5項第1号及び第2号の表示による審査の判定を受けた実施計画等を変更しようとするときは、その実施計画等の変更について、委員会の承認を受けなければならない。

(報 告)

第11条

  1. 研究実施責任者は、研究終了後すみやかに研究結果について、研究結果報告書(様式4)により、委員長に対して報告するものとする。
  2. 第7条に基づく出版公表された論文等について、すみやかに委員長に報告するものとする。
  3. 委員長は、第1項、第2項の報告を受けたとき、及び委員会の審議事項について、院長に報告するものとする。

(庶 務)

第12条

  1. この委員会に関する事務は、事務部管理課が行う。

(細 則)

第13条

  1. この規程に定めるもののほか、この規程の実施にあたって必要な事項は委員長が定める。

附 則

  1. この規程は昭和58年10月1日から施行する。
    平成10年 8月12日  一部改定
    平成12年 7月27日  一部改定
    平成14年 7月24日  一部改定
    平成15年 3月19日  一部改定
    平成16年 4月 1日  一部改定
    平成17年 7月 1日  一部改定
    平成19年 3月14日  一部改正
    平成19年 6月13日  一部改正
    平成21年10月 7日  一部改正
    平成27年 4月 1日  一部改正
    平成28年 4月 1日  一部改正
    令和 2年 4月 1日  一部改定