病理診断科このページを印刷する - 病理診断科

当科は、1名の病理医(日本病理学会病理専門医)と4名の臨床検査技師(2名の国際細胞検査士CTIACを含む)で業務を行っています。当科では患者さまの病変から採取した組織や細胞から専任の臨床検査技師がガラス標本(プレパラート)を作り、それを専門の病理診断医が顕微鏡で観察して、どのような病気であるかを診断しています。これを病理診断といい、的確な診療や治療を行う上で欠かせない役割を果たしています。病理診断には大きく分けて次の4つがあります。

組織診断(年間3,832件/令和元年度)

胃や大腸内視鏡検査などから採られた生検組織は、さまざまな方法で染色して標本にします。病理医はそれを顕微鏡で観察して、まず採られた組織が悪性かどうか、そしてどのような状態の病気なのかを診断します。その結果は今後の治療方針を決める資料とされます。手術で摘出された臓器も同じように検査され、その病気の進行具合を肉眼的・顕微鏡的に確認します。また、近年ではがん細胞の遺伝子を調べて、抗がん剤治療における分子標的治療薬の効果の判定も行います。
当センターではバーチャルスライド作製機を用いて、外来ブースの電子カルテ内でスライドガラス上の組織標本が確認できるようにしております。これにより、腎臓内科、皮膚科等の診療科の患者さまの診察により有用な情報提供を可能としております。
 
図1 スライドグラス上の組織標本
図1 スライドグラス上の組織標本
 
図2 大腸ポリープの組織像(ヘマトキシリン・エオジン染色)
図2 大腸ポリープの組織像(ヘマトキシリン・エオジン染色)
 
図3 病理組織標本作製
図3 病理組織標本作製

術中迅速診断(年間107件/令和元年度)

通常、組織診断をするには早くても2~4日を要します。術中迅速診断は名称のとおり手術で採られた組織を手術中に病理診断する方法です。術中迅速診断では、手術で切除する組織の端にがん細胞がないかどうか、リンパ節に転移がないかどうかなどがわかります。これにより、手術で切除する組織の範囲やリンパ節を採る範囲を手術中に決定できます。
 
図4 迅速組織診断の凍結切片作製
図4 迅速組織診断の凍結切片作製

細胞診断(年間4,188件/令和元年度)

細胞診断は、婦人科検診や尿中の細胞,皮膚の外側から乳腺や甲状腺などに注射針で吸引して採取した細胞などを用います。そのため出血も痛みもまったくないか、あってもわずかです。細胞診検査は顕微鏡で細胞を観察することにより、どのような疾患かを推定します。資格を有する専門の臨床検査技師(細胞検査士)がまず異常な細胞があるかないかスクリーニングし、異常細胞があれば、資格を有する細胞診専門医が診断します。
 
図5 子宮頚がんの細胞診顕微鏡像(パパニコロウ染色)
図5 子宮頚ガンの細胞診顕微鏡像(パパニコロウ染色)

病理解剖(年間6件/令和元年度)

治療を尽くしたにも関わらず不幸にして患者様が亡くなられた際に、臨床医が病理解剖をお薦めすることがあります。これは生前患者様の病気の診断が難しかった場合、また臨床医の予想した患者様の臨床経過より早くお亡くなりになった場合などに診断を確定したり、死因を明らかにしたりする目的でご遺族の承諾のもとに行われるものです。患者様の解剖で得られた病気の貴重なデータは日本剖検輯報に登録されるとともに大切に保管され、臨床医などの研鑽、教育のために生かされ、医学の発展に寄与することとなります。

スタッフ紹介

星田義彦 病理診断科医長
卒業大学 岡山大学医学部
学位取得 医学博士
認定医 日本医師会認定産業医
専門医 日本病理学会 病理専門医
日本臨床検査学会 臨床検査専門医
日本臨床細胞学会 細胞診専門医
指導医 日本病理学会 病理専門医研修指導医
日本臨床細胞学会 教育研修指導医
学会活動 日本病理学会 学術評議員
日本臨床細胞学会 評議員
日本血液学会 評議員
日本リンパ網内系学会 評議員
日本検査血液学会 評議員
国際細胞学会 FIAC
専攻分野 血液病理、移植病理

施設認定

  • 日本病理学会 認定施設 認定研修施設
  • 日本臨床細胞学会 認定施設、認定教育研修施設