神経内科このページを印刷する - 神経内科

当科で扱う主な疾患

神経内科では、脳、脊髄、末梢神経、筋肉などの神経系の障害を内科的に診断し治療します。頭痛、めまい、しびれ、物忘れ(認知症)、などのcommon diseaseから、てんかん、脳梗塞、脳炎などの神経救急疾患、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症などの変性疾患、多発性硬化症や視神経脊髄炎などの脱髄疾患、ギラン・バレー症候群や慢性炎症性脱髄性多発性根神経炎などの自己免疫性末梢神経障害、重症筋無力症や多発筋炎などの筋疾患に至るまで多岐に渡ります。

外来診療

平成29年1月から(それまでは大阪大学神経内科からの招聘医師1名による週1回の外来を)、常勤医師1名、招聘医師2名で月曜から金曜まで毎日一診で外来を実施してきました。平成28年度までは、延べ外来患者数は月平均40名でしたが、平成29年度は月平均189名、平成30年度は月平均310名と増加し、内訳はパーキンソン病と認知症が多いのですが、上記疾患のほぼすべての疾患が受診されるようになりました。さらに、国の難病支援事業で実施主体が大阪府である 指定難病患者数も令和元年5月時点で117名と増加してきました。また、特殊検査の針筋電図、神経伝導検査を日本神経生理学会の専門医の先生を招聘し、週1回水曜日に実施しています。南河内地域での神経内科のニーズの多さに応えるべく日々努力してまいります。

入院診療

入院診療は、脳血管内科、脳神経外科の先生方のご協力を得て、実施してきました。平成29年度の延べ入院患者数(大部分新規入院患者です)は95名で、平成30年度は123名でした。内訳はパーキンソン病40名、筋萎縮性側索硬化症7名、脊髄小脳変性症4名、多系統萎縮症・進行性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症などのパーキンソン症候群12名、アルツハイマー病やレビー小体型認知症などの認知性疾患8名、髄膜炎2名、CIDP3名、GBS7名、その他筋ジストロフィーなどの筋疾患などと多彩で、上記の扱う疾患をほぼ網羅し診させていただきました。退院後は大部分の患者さんが自宅で療養されておられます。今年度からは、図1.の介護と医療の連携事業が開始される予定で、かかりつけ医の皆さんと、当院の医師、看護師さん、福祉関連の皆さんで、在宅訪問による支援を実施して行きたいと考えています。

当科の特色

従来当センターの神経内科は、大阪大学神経内科・脳卒中科から派遣された非常勤医師による外来のみで対応して来ました。しかし、病院内外での神経内科に対するニーズは大きくなっていることから、平成29年1月から常勤医による神経内科開設の運びとなりました。上述いたしましたように、外来患者、入院患者とも著明な増加傾向があり、当地域における神経内科のニーズの大きさは、証明されました。
超高齢化の進んだ現代において、医療の提供システムは地域連携の充実、すなわち地域の「かかりつけ医」と専門病院の医師、さらには、福祉、保健との連携による供給が必須となって来ました。神経内科の医療提供の基本は、従来から地域連携に基づく医療を実施してきておりさらなる充実を目指します。神経内科で扱うことの多い難病は、昭和47年から厚生省の難病対策事業での支援が始まりましたが、平成27年1月から難病法に基づく支援が実施されつつあり、より良い支援方法が現在大阪府を中心に模索されています。当院も、平成30年11月1日に大阪府域の12の難病拠点病院の一施設に認定されました。図2.に示しますような(現時点では決定されておらず、私案です)大阪府の難病支援の施策に協力しながら、皆様方を支援していきたいと考えております。南河内地域における神経難病の拠点病院を目指し、より充実させ、医療従事者の皆様方との紹介、逆紹介を中心に、患者様本位の心のこもった、安心と安全な医療を提供する所存でございます。

現在実施している日常診療の数事業

パーキンソン病に対する教育、抗パーキンソン病剤導入目的入院

パーキンソン病は筋固縮、無動、振戦、姿勢反射異常などの運動徴候とレム睡眠行動異常症、うつ症状など非運動徴候など多彩な神経徴候を呈する神経変性疾患で、神経内科で扱う疾患ではアルツハイマー病に次いで多い疾患です。治療の第一歩は疾患を理解していただくことが重要です。発症早期に約7日間入院していただき、医療従事者と一緒に勉強していただきます。そして、L-dopaなど必要な薬を、副作用が起こらないように十分に注意しながら開始いたします。
 

慢性炎症性脱髄性多発性根神経炎に対する外来免疫グロブリン大量維持療法

慢性炎症性脱髄性多発神経炎(chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy: CIDP)とは、2ヶ月以上にわたり進行性または再発性の経過で、四肢の筋力低下やしびれ感をきたす末梢神経の疾患(神経炎)です。典型的な症状としては、左右対称性に腕が上がらなくなる、握力が低下して物をうまくつかめなくなる、などが挙げられます。また手足のしびれ感やピリピリするなどの違和感を認めることがあります。CIDPを発症する原因は現在もなお不明ですが、末梢神経に対する免疫異常により、神経線維を覆う膜構造(ミエリン)が破壊されることでいろいろな症状が出現すると考えられています(難病情報センターホームページより)。免疫グロブリン大量療法(筋力低下改善療法)が有効であった患者さんへの、外来での維持療法が新たに保険診療で可能となりました。現在実施しておりますので、ご相談ください。また、最近では、在宅でのSCIG(経皮的免疫グロブリン大量療法)の導入入院も実施しております。
 

多系統萎縮症などの神経難病の在宅医療への導入目的入院

 多系統萎縮症、進行性核上性麻痺、皮質基底核変性症、筋萎縮性側索硬化症など神経難病は、かかりつけ医、専門病院の専門医、訪問看護ステーションの看護師、地域の保健師、介護士、などの医療、保健、福祉の協働で診る、すなわち在宅医療が診療の中心になります。南河内地域の上記患者さんへの在宅医療導入目的の入院医療を実施しています。
図1.
図1

図2.
図2

スタッフ紹介

狭間 敬憲 神経内科部長
卒業大学 大阪大学医学部卒
専門医 日本神経学会認定 神経内科専門医、日本内科学会認定内科医
指導医 日本神経学会指導医、日本内科学会指導医
専攻分野 神経内科全般、神経難病
三原 登紀 神経内科医師
卒業大学 金沢医科大学医学部卒
認定医 日本内科学会認定内科医
専門医 日本神経学会認定 神経内科専門医
専攻分野 神経内科全般
澤田 甚一 招聘医師
卒業大学 大分医科大学医学部卒
専門医 日本神経学会認定神経内科専門医、日本内科学会認定内科医
指導医 日本神経学会指導医医
専攻分野 神経内科全般、神経難病